子どもの矯正治療とは
子供の矯正治療をする時期は顎の成長、乳歯から永久歯への生え変わりというイベントがあります。成長という不確定な要素があるため、子供の矯正治療こそ正確な診断を要求されます。
子どもの頃に矯正治療を受ける目的・メリット
こどもの矯正治療とは、口の周りの組織の成長発育が期待できる時期に行う矯正治療のことです。当院行う子供の矯正治療には、大きく3つの目的があります。
- 不良な習癖や成長に悪影響を及ぼす因子を取り除き、筋肉のバランスを整えることで正常な顎の発育を促す環境を作る。
- 上下の顎の骨のバランスを考え、成長をコントロールする。
- 歯列のスペースをコントロールすることで、大人の歯を正しい位置に誘導する。
子供の矯正では乳歯と永久歯(大人の歯)の交換を利用し、永久歯を正常な位置に誘導します。歯を動かせる範囲=骨の幅であり、移動には限界が存在します。そのため、それを考慮せず行う安易な拡大矯正は当院で行うことはありません。しっかりと検査し、骨の幅に対して永久歯が並ぶスペースが前後左右にどれだけあるのか、全ての歯を並べたときの顔貌まで、予知性をもって治療を行っていきます。
当院では、正確なシミュレーションによって、装置の装着期間や来院頻度などが少なくて済みます。負担を最小限に、最大限の効果が得られる治療を選択できます。また、虫歯にならないよう、毎回のクリーニング、それぞれに合った装置選択、予防処置を行います。
対象年齢
口の周りの組織の成長発育が期待できるまで。主に12歳臼歯が生えそろうまでです。
こどもの矯正治療をする時期は、顎の骨の成長、乳歯から永久歯への生え変わりというイベントがあります。成長という不確定な要素があり、治療のゴールによっては、大人の矯正前提で治療を行なった方が良い場合もあるため、子供の矯正治療こそ正確な診断を要求されます。
口の周りの筋肉のバランスも、歯が並ぶ位置や、顎の成長に大きく関与しています。年齢が若ければ若いほど、適応能力が高く、またその後の成長や歯列の安定性に与える影響も大きい為、不良習癖や成長に悪影響がある因子がある場合、筋肉のバランスを整える必要がある場合は早期の治療を必要とします。
装置の紹介
当院では子供の治療においても、見えにくい装置を使用することが多いです。取り外し可能な装置と固定式の装置があり、患者さんに合った装置を提案いたします。装置代は全て料金の中に含まれており、装置ごとに料金をいただくことはありません。
01可撤式床矯正装置(バイトプレート)
噛み合わせの深い患者さんが適応になります。取り外しが可能で、表からはつけていることがわかりにくい装置です。
02臼歯を遠心移動させる装置(カリエールモーション)
歯列の後ろ側のスペースへ臼歯を動かす装置です。顔貌を損なうことなく大人の歯の生える隙間を確保することができます。
03固定式矯正装置(リンガルアーチ)
歯列の舌側に装着する装置です。永久歯の生える隙間の維持や、反対咬合の治療に用います。
04歯列矯正用咬合誘導装置(ムーシールド)
主に乳歯列期の反対咬合に使用します。筋の機能を利用するため、筋の訓練としても非常に有用です。
混合歯列期と乳歯列期
混合歯列期とは、乳歯と永久歯が混ざっている状態の時期のことを指します。また、未だ乳歯しか生えていない状態のときを乳歯列期といいます。
不良な習癖や悪影響を及ぼす因子が存在している場合は、乳歯列であっても矯正治療が必要な場合があります。年齢が若ければ若いほど、適応能力が高く、またその後の成長や歯列の安定性に与える影響も大きい為、乳歯列期に治療を進める場合があります。
当院では乳歯列期の料金を設定しています。
乳歯列期の治療の場合には、成長による個人差が大きく予知性が低いため、その後の矯正治療が必要か判断しづらい場合があります。しかし、正常な発育を営める口腔内の環境づくりを幼いころに行ってあげるだけで、その後の矯正をしなくてもよい場合があります。
悪影響を与える因子を除去した後、時期を見て検査を行い、今後の成長予測、これ以上の治療が必要かどうかを診断いたします。