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2023年1月31日

リカバリー矯正、治療のやり直し、医院の選択基準


立川矯正歯科 

マウスピース矯正の需要の高まりによって、今まで矯正治療を行っていなかった歯科医院でも診断なく安易にマウスピース矯正を行なってしまうような話を耳にします。そんな中、当院でもリカバリーを必要とする矯正治療の相談が増えていると感じます。そこで、リカバリー矯正について記載しようと思います。

状態はそれぞれですのでいろいろな相談をうけますが、リカバリー矯正が必要として来院される患者さんで多いと感じるのは下記の2つです。

•小児矯正後(または途中)

•マウスピース矯正後(または途中)

どちらも契約時に適切な診断ができ、どのようなゴールを設定しているのかどうかが重要になってきます。

それらを医院選択の段階で判断することは非常に困難だと思います。

そこで目安としてリカバリー能力の高い医院選びのチェックポイントを考えてみました(あくまで個人の考えです)。

 

①表側の矯正、成人矯正を行なっているかどうか??(小児矯正のみ、インビザラインのみなどの医院はおすすめしません。)

②所属団体、認定医(インビザライン認定医、〇〇ダイヤモンドプロバイダーなどに注意。)

③歯科医師歴、経歴

④しっかりとした検査が行われているかどうか??

 

 

チェックポイント

①表側の矯正、成人矯正を行なっているかどうか??

小児矯正で多くみられるのは、これで終わり?という相談です。この相談が最も多いケースかもしれません。ゴールは担当ドクターと患者さんしかわかりません。こちらの考えと違うゴール設定の場合もありますのでなんとも言えません。

子供の矯正では成長を確認しなければ抜歯か非抜歯か判断できないこともあります。また拡大床等で拡げるだけ拡げて噛めないケースも多く、前後的な関係は全く気にしない医院もあるようです。

それらを治療するためには、抜歯を含め表側の装置であったり、全体的に歯を動かす装置のオプションが用意されているかを確認することは非常に重要です。

小児矯正→成人矯正の移行を行えるクリニックかどうか?移行できるクリニックにおいては費用が差額でよい場合も多いですが、用意されていない場合は新たに全体矯正の費用が他院でかかってしまうため、小児矯正の意味があったのか疑問に思ってしまうケースもあります。いわゆる子供の矯正だけで綺麗になる患者さんもいますが、限界も存在します。

小児矯正のみしかやっていない医院はおすすめしません。

’うちは小児矯正しかやってないから’は少し無責任ではないかと思います。

 

マウスピース矯正(インビザライン等)においても、途中で一部表側に装置を使ったり補助装置を使ったほうが早い場合が多分に存在します。またどうしても治しきれない場合にはリカバリーが必要になるため他の選択肢も選べるクリニックをおすすめします。矯正のみで治らない場合には被せ物などで対応するクリニックもあり、最初にそのような説明をしているかどうかもポイントになります。

またマウスピース矯正だから治るという症例はありません。例えば抜歯しないと治らない歯並びはマウスピース矯正であっても抜歯です。

 

 

②所属団体、認定医

これはどのような団体のどのような資格がよいかということではありませんが、少なくとも専門に学び実績を積んだものしか得られない資格というのは目安になると思っています。

日本矯正歯科学会の認定医などは、学会歴だけでなく自身で治療した症例を10症例提示し、書類審査だけでなく面接審査もあるため一つの目安としてはいいかもしれません。

一方で同じようなネーミングであっても、それらしい資格の実態を知ってください。

インビザラインは使い方によっては素晴らしい装置だとは思いますが、‘インビザライン認定コース修了’などは

1日-2日ほどの講習をうけることで歯科医師であれば誰でも取得できるものですし、’〇〇ダイヤモンドプロバイダー’などは1つのアカウントを医療法人でたくさんの店舗で使用することで手に入れることも可能です。それを持っているからという選択はおすすめしません。

 

③歯科医師歴、経歴

歯科医師歴があまりにも浅すぎる場合は、他のリカバリー方法を持っている、もしくはどういうゴールを目指しているか共有してもらうべきだと思います。若い先生でも優秀な先生もいますから誤解を招きたくはないですが、矯正で抜歯した患者さんを治すのには表側の矯正で3年ほどの期間が必要になるためという理由が一つ。それをリカバリーする期間があったかという経験について矯正の場合には必ず時間が必要になるからです。これはその医院においての常駐している責任者の先生についてです。ホームページの先生はいないクリニックもあるようですので注意が必要です。

また矯正治療専門に専念する時間が個人的には必要になると考えています。

 

 

④しっかりとした検査が行われているかどうか??

今だに矯正をするまえに横顔のレントゲンを撮らずに矯正している医院もあるようです。代わりになるようなCTやその他検査がないところは一つの基準としておすすめしません。

 

 

最初の説明の段階でゴールの共有はできていますでしょうか?またそこに行き着くためのオプションが用意されているでしょうか?また予想外のことが起きることは臨床的にありえます。

リカバリーできる能力は全ての治療において非常に重要です。

そのため医院の選択基準としても有用ではないかと考えます。

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初診相談とは?

子どもの矯正治療をする時期は顎の成長、乳歯から永久歯への生え変わりというイベントがあります。成長という不確定な要素があるため、子供の矯正治療こそ正確な診断を要求されます。

初診相談について

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