上下顎前突(じょうかがくぜんとつ)

BIMAXILLARY PROTRUSION

上下顎前突とは

上下両方の歯、あるいは顎骨が前方に突き出している状態です。横顔を観察した際、鼻の頭と顎の先を結んだ「Eライン」に対して、上下の唇が大きく前方に突出して見えるのが特徴です。

単に歯が傾斜しているものと、顎の骨自体が出ている骨格性のものがあります。

口元が盛り上がって見えるため、審美的な不満を持って来院される患者さんが多い疾患です [わかる矯正歯科治療, p.10; MIAを用いた矯正歯科治療, p.58]。

上下顎前突の原因

主に遺伝的な要因により、上下の顎の骨が前方に大きく成長していることが原因となります。

また、顎のサイズに対して歯のサイズが大きすぎる場合、全ての歯が並ぶスペースが不足し、歯列全体が押し出されるように前方に突出することもあります。

その他、幼少期の指しゃぶりや舌を突き出す習癖が持続し、上下の前歯を内側から押し続けることも、この状態を引き起こす一因となり得ます [Proffitの現代矯正学, p.142; わかる矯正歯科治療, p.132]。

上下顎前突を放置するリスク

最大のリスクは、口唇閉鎖不全(口が閉じにくい状態)です。無理に口を閉じようとすると、下顎の先端に「梅干し状」のシワができ、不自然な表情になります。

また、口が常に開いていることで口呼吸となり、口腔内が乾燥して虫歯や歯周病のリスクを高めます。
審美的な面でもコンプレックスを感じやすく、横顔のバランスの悪さが心理的な負担になることも少なくありません [Proffitの現代矯正学, p.143; わかる矯正歯科治療, p.49]。

上下顎前突の治療とは

多くの場合、上下左右の小臼歯を抜歯してスペースを作り、その隙間を利用して上下の前歯を大きく後退させます。

マルチブラケット装置を用い、歯列全体を後ろに下げることで口元の突出感を改善し、Eラインを整えます。近年ではアンカースクリュー(MIA)を併用することで、より大きな後退移動が可能になり、外科手術が必要なほど重度な症例でも矯正のみで治療できる可能性が広がっています [Proffitの現代矯正学, p.267; TADによる矯正歯科治療, p.58]。

初診相談とは?

子どもの矯正治療をする時期は顎の成長、乳歯から永久歯への生え変わりというイベントがあります。成長という不確定な要素があるため、子供の矯正治療こそ正確な診断を要求されます。

初診相談について

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